厚生労働省は今年も、職場における熱中症予防対策を周知するため、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の実施を発表しました。実施期間は5月1日から9月 30 日までで4月からの一か月は準備期間としています。また、特に熱中症の危険が高まる7月は重点取組期間としています。
このキャンペーンでは労働災害防止団体などと連携し、事業場への熱中症予防に関する周知や、熱中症に関する情報掲載しているポータルサイトの運営が行われます。また、熱中症予防に際し、暑さ指数(WBGT)※の把握とその利用を呼び掛けており、数値を基準とした適切な対策を実施することとしています。
※暑さ指数(WBGT):温度、湿度、輻射熱などから「暑さ」を数値化したもの 詳しくはこちら▽
昨年の職場における熱中症による死傷災害の発生状況の速報値では死傷者数は1045人で、建設業と製造業が全体の約4割を占めています。死傷者の発生した多くの事例で暑さ指数(WBGT)を把握しておらず、熱中症予防のための労働衛生教育が実施されていなかったようです。
4月からの準備期間においては暑さ指数(WBGT)把握の準備や、作業計画の策定、設備対策・休憩場所確保・服装などの検討を呼び掛けています。気温だけでは実際に体に及ぼす暑さの影響をとらえきることが難しいですが、暑さ指数(WBGT)を効果的に利用することで対策を講じることができます。厚生労働省では作業等における暑さ指数(WBGT)の基準値も公表していますので、ぜひ確認してみてください。
参考:厚生労働省ホームページ、厚生労働省熱中症予防ポータルサイト