2024年5月9日、文部科学省は全国の公立中学、高校を対象にした「英語教育実施状況調査」の2023年度の結果を公表しました。

それぞれ目標のレベルとしての中学3年生はCEFR A1(英検3級相当)以上、高校3年生はCEFR A2(英検準2級相当)以上となっています。ちなみにCEFRは「Common European Framework of Reference for Languages」の略称で国際基準で外国語の運用能力評価できる指標です。

今回の調査で目標レベルに至っている生徒の割合が、中学3年生で50.0%、高校3年生で50.6%という結果が出たようです。平成25年の調査開始時点では中学3年生は32.2%、高校3年生は31.0%で、年々向上していきついに5割を超える生徒が目標レベルに到達したというわけです。

都道府県・指定都市別の達成度も公表されており、中学3年生のCERR A1相当以上の英語力のある生徒の割合で最も多かったのがさいたま市の88.4%で、次いで福井が83.8%、横浜市が67.2%となりました。最も低かったのが佐賀県の30.1%で、地域で大きく差が出ています。トップのさいたま市は1位をとれている要因としてホームページに「独自の英語教育【グローバル・スタディ】の推進」や「標準より長い授業時間」などの様々な取り組みを行っていることを上げています。特に小学校は標準の2倍程度の授業時間を設けたうえ、指導体制の充実にも力を入れています。早い段階から充実した環境で勉強ができていることが今回の結果につながっているのかもしれません。また、この調査では「目標レベルの資格を有している生徒」と「教員が目標レベルに達していると判断した生徒」の合算になっており、上位校ほど有資格者の割合が高くなっています。

文科省は27年度には生徒全体で7割が目標値に達していることを目標としていますが、その頃には地域差も改善していてほしいものです。

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