文部科学省が今年度の補正予算案にいわゆる「ペーパーティーチャー」確保に向けた取り組みを盛り込むようです。教員のなり手不足を解消するための対応ですが、そもそもペーパーティーチャーとは何でしょうか。
「ペーパーティーチャー」とは
「ペーパーティーチャー」とは教員免許は所持しているものの、採用試験を受けず教職についていない人たちのことを指します。教員になる道を目指さず一般企業等で務めている方々です。もともと教員免許は１０年の有効期限があり更新が必要でしたが、２０２２年７月に更新制度が廃止しておりその時点で有効な教員免許は有効期限がなくなっています。
そういった人材に対し、今回の補正予算案でペーパーティーチャー向けの研修に補助を出すことで人材の確保を図る狙いのようです。現状別の職に就いていて教職に就くことを検討している方々にはうれしい制度ですね。
しかし、人材不足の根本的な原因は教員免許を取得しているのにも関わらず、若年層が教職に就こうとしない点ではないでしょうか。若年層がすすんでなりたいと思える環境でなければ、外部から補充したところで人材不足が解消するとも思えません。現在も国や自治体が教員の働き方改革を進めていますが、なり手が少ない現状を見るとまだ十分ではない印象です。早く現場で働く教員が気持ちよく職務を全うできる環境となることを願うばかりです。
