政府が公表している『学校における換気の実施』には全国の幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校におけるCO2モニターやサーキュレーターなどの設置状況が記されています。この資料は新型コロナウイルスの感染症対策の一環として換気設備等の普及率、使用状況を調査したもので、全教室にCO2モニター・サーキュレーターを設置している学校はCO2モニターが20.8%、サーキュレーターが26.5%とあります。政府が補助金等で導入を促していましたが、まだまだ進んでいない状況です。
CO2モニターの導入でインフルエンザの流行状況が変わる
下の図はインフルエンザによる学級閉鎖や休校に陥っている全国の保育所・幼稚園・小学校・中学校・高等学校の施設数と、各都道府県における休校等の割合、CO2モニターの普及率をグラフ化したものです。
インフルエンザによる学級閉鎖・休校等の状況
■施設数(保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校)の合計
画像出典:シー・エイチ・シー・システム株式会社
参考:厚生労働省『インフルエンザ様疾患発生報告(第2報)』
CO2モニター設置と流行状況の比較
インフルエンザが流行している学校
⇒ CO2モニター設置が進んでいない所が多い
画像出典:シー・エイチ・シー・システム株式会社
参考:厚生労働省『インフルエンザ様疾患発生報告(第2報)』、文部科学省『学校における換気の実施』
政府が公表している「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」には感染対策における換気の重要性が記されています。必要な換気量を満たしているか確認する方法としてCO2モニターの利用を推奨しており、室内の二酸化炭素濃度を気候等に応じてできる限り1000ppm相当に保つよう換気等に取り組むのが望ましいとしています。
学校単位でどれだけ感染症対策として換気に取り組んでいるかなどで感染状況が変化するため一概には言えませんが、CO2モニターの設置が進んでいない地域の方が休校等が多い印象です。教室内に換気状況が目に見えてわかるCO2モニターが存在することで換気に対する意識にも違いがあるのかもしれません。