総務省は郵便料金の一部値上げに関する改正省令案について、2023年12月18日に情報通信行政・郵政行政審議会に諮問を行い、12月19日~2024年1月22日までの期間でパブリックコメントを募集しています。
なぜ値上げ?
令和4年度に郵便事業は211億円営業損益が出ており、民営化後初めての赤字です。今後も郵便事業の収支は悪化していく見通しであるため、郵便の役務の安定的な提供を継続するために改正をおこなうとのことです。
人件費、物価、燃料費の高騰等が営業費用に響いていることや、そもそもの郵便物数が平成13年度をピークに減少し続けていることが主な背景となっています。郵便物数についてはインターネットやSNSの普及、手続きのWeb化、個人間でのやり取りの減少などの影響で大幅に減少しており、増加が見込めない状態です。
これまで郵便利用の拡大に向けた取り組みや、営業費用圧縮に取り組み、改善のために手を尽くしてきたようですが令和4年度では赤字が発生してしまい、今後も収支が減少していくことを避けられない状況となってしまったため、料金の値上げにより郵便事業の安定供給を目指すようです。
いくら上がる?いつから?
値上げの実施は早ければ来年の秋ごろが見込まれています。現時点での料金改定案以下の通りです。全文ではありませんので詳細が気になる方は総務省のホームページをご覧ください。
・ 第一種定形郵便物(25g) 84円→110円(+26円(+31.0%))
・ 第一種定形郵便物(50g) 94円→110円(+16円(+17.0%))
・ 第二種郵便物(通常葉書) 63円→85円(+22円(+34.9%))
・ その他(定形外、特殊取扱等)は、+約30%の値上げ率を基本。
(ただし、レターパックや速達等の一部郵便物は特に利用者利便等の観点からより低い値上げ率を想定)
※ 最終的な料金改定は、日本郵便からの届出により確定。(第三種・第四種の料金変更は認可)
※ 第三種郵便物・第四種郵便物及び本年10月に料金改定を行った書留等は据え置きを想定。
詳細は総務省ホームページをご覧ください:https://www.soumu.go.jp/
第一種定形郵便物は従来は25gと50gで区別されていましたが、サービス改善の一環で重量区分を統合するようです。
参考:総務省ホームページ https://www.soumu.go.jp/